2018/09/25 更新
- 仕事(3)
仕事のオーバーワークの症状や対策は?オーバーワーク症候群とは?
皆さんは仕事でオーバーワーク状態になったことはありますか?今回はオーバーワークの時の症状や意味、対策法をご紹介します!またオーバーワーク症候群という症状についてもご紹介します。この記事を読んで限界を知り休む勇気を出しましょう。
あなたは今「働きすぎ」ではありませんか?
仕事が多い会社に勤めていたり、人手が足りなかったり...。そんな時には、誰でも「オーバーワーク」の状態になってしまう可能性があります。
オーバーワークに陥ると、場合によっては大きな病気や過労死に繋がってしまう可能性があります。
オーバーワークの定義と基準を知り、自分の生活が「オーバーワーク状態」になってしまっていないか確認していきましょう。
また、オーバーワークにならないための予防策や、実際にオーバーワークになってしまった時の対処法についても調べてみました!
そもそも、オーバーワークという言葉はどういう意味を持っているのでしょうか?
言葉自体は知っていても、具体的な内容・意味を知らないという人も多いのでは。
定義を知って、まずはオーバーワークについて理解を深めておきましょう。
仕事のしすぎで陥る「オーバーワーク」とは
いわゆる「オーバーワーク」という言葉は、「働きすぎる」という意味の英語「overwork」をそのまま日本語読みしたものです。
英語における「overwork」は「過労」と訳されることもあり、日本でカタカナの「オーバーワーク」を使うときでも同様に「働きすぎ」「過労」という意味で捉えれば問題ありません。
「ワーク(仕事)」が「オーバー(限度を超える)」ということですから、直感的にも分かりやすい言葉ですね。
しかし、一口に「働きすぎ」と言っても、きちんとした基準がなければ「自分が働きすぎかどうか」「オーバーワークかどうか」が判別できませんよね。
実は、オーバーワークの基準として参考にできるラインが行政によって設けられているのです。
現場で「オーバーワーク」と判断される基準
1ヶ月に80時間を超える時間外労働(残業)をした場合、「過労死ライン」を超えているとみなされます。
数ヶ月にわたって過労死ラインを超えて仕事をしていた人は、心身に健康障害などが出た場合に労災として認められる確率が非常に高いようです。
つまり、「80時間以上の残業は誰が見ても『働きすぎ』であり、健康に被害が出て当然である」と考えられているのです。
もちろんこれは目安ですので、過労死ラインを超えていなければ労災として認められないというわけではありません。
残業が月に45時間を超えただけでも本来の原則では違法に当たりますので、毎日2時間以上残業をする生活が続くようであればオーバーワークの可能性を考えた方がよいでしょう。
筋トレ用語「オーバーワーク」との違いは?
筋トレの世界でも「オーバーワーク」という言葉がよく使われます。
こちらは、一般に言われるオーバーワークとは違い、「筋肉に負荷をかけすぎること」が主な原因となります。
しかし、筋トレにおけるオーバーワークでも精神や身体に悪影響が出るのは同じです。
自分のできることをしっかりと認識しておくのが大切です。
では、実際にオーバーワークの状態になると心や体にどのような影響が出るのでしょうか。
オーバーワークの基準として大切なのは「何時間働いたか」などではなく、「実際に身体にどんな影響が出ているか」です。
下に紹介する症状が自分に当てはまると感じた人は、自分で「大丈夫」と思っていたとしても、一度病院や労働基準監督署に相談してみましょう。
慢性的な疲労感・不眠症
長時間労働が続くと、「休んでも疲労がとれない」という状態に陥ってしまうことがあります。
「いつも疲労感がある」と感じている人は、一度ゆっくり休む必要があるかもしれません。
また、疲労感が残ることの原因として「不眠」が挙げられます。
ストレスによって寝付けなくなり、そのせいで睡眠時間が短くなってストレスがたまるという負のスパイラルに陥ってしまってはいないでしょうか?
「一日中眠気がある」と感じたら要注意です。
場合によっては、意識が途切れて思わぬ事故に遭遇したり、お風呂で溺れてしまう可能性もあります。
イライラや焦燥感
仕事に追われているプレッシャーや、自分の仕事量が足りないのではという焦りから、無意識にイライラを募らせてはいませんか?
「やらなきゃいけないことがある」と気になってしまうと落ち着いて休むことができず、ストレスに繋がります。
常になんとなく焦っている感じがある人は注意が必要かもしれません。
頭痛や腹痛などの症状
睡眠時間が短かったり疲労が溜まっていたりすると、身体に痛みとして症状が現れます。
なんとなく頭が痛くなったり、お腹の調子が悪かったり...それも立派な健康被害のひとつです。
特に、体の痛みがずっと続いているような場合は病院に相談してみるといいかもしれません。
集中力の低下
オーバーワークによって体調や精神状態が悪くなれば、集中力が下がって仕事にも影響が出るのは当然です。
痛みなどの自覚症状がなくても、最近集中力が続かないな...と思ったら仕事量を減らすよう考えた方がいいかもしれません。
しっかり休んで栄養をとれば仕事の効率も大きく上がりますので、どんなに成果を出したくてもまずは適度な休養をとるようにしましょう。
抵抗力が下がって病気になりやすい
疲労で体の抵抗力が下がると、風邪やその他の病気にかかりやすくなってしまいます。
風邪によってさらにストレスが溜まったり、仕事に大きな影響が出ることになるとオーバーワークを助長することにもなってしまいます。
また、持病などがある方は抵抗力の低下によってそれが悪化することも考えられます。
自分の体調の変化には注意するようにしてみましょう。
やる気が出ない・趣味が楽しめない
疲労や不眠で精神状態が悪くなると、「なにをやっても楽しめない」という状態になってしまうことがあります。
「いつもなら心が休まるはずの趣味が、なぜか楽しくない」「仕事だけでなく、何に対してもやる気が出ない」と思ったら、心が疲れているサイン。
気長に心身を休ませて、回復を待ってみましょう。
新陳代謝の低下
ストレスの蓄積によって、新陳代謝が下がってしまうことがあります。
代謝が下がった状態では、抜け毛や肌荒れなどの症状が出たり、疲れが取れない・体調がよくならないといった現象につながったりします。
これらの症状が自分にも当てはまると感じた場合は、休息をとったり病院に行ったりするのをおすすめします。
自分がオーバーワーク気味だと感じたあなたは、できることから少しずつ生活を改善するようにしてみましょう!
オーバーワークを防ぐ対策法は、「十分な休息をとる」「仕事を効率化する」と大きく分けて2つです。
しかし、「休まなきゃ」という焦りがストレスになってしまっては元も子もありません。
まずは面倒なことは避けて、「やりたい」と思える方法から試してみましょう。
ゆっくりお風呂に浸かる
お風呂は「熱すぎずぬるすぎず」がポイントです。38〜40℃のお湯に20分以上浸かっているようにしましょう。
「何も考えずただ風呂でゆっくりするのは難しい」という人は、本やスマホをチャック付き袋に入れて持ち込んでみるのもいいかもしれません。
のぼせたり、寝てしまわないようにだけ気をつけてください。
おいしく栄養のある食事をとる
ファストフードやコンビニ弁当では、つい栄養が偏ってしまうもの。
自炊や外食で、しっかりビタミンやタンパク質などの栄養を補給するようにしましょう。
また、栄養量だけでなく「おいしさ」も重要です。気づきにくいことですが、美味しい食事をとるだけでも心の疲れはとれるものです。
栄養をとらなきゃ、と焦るのではなく、まずは食べたいものを美味しく食べるようにしてみては?
「質の高い睡眠」を意識する
睡眠は、単純な時間の長さよりも「質」が重要になることが多いです。
部屋の温度を適温にしたり、アイマスクや耳栓を使ってみたり...
また、起きた時に体がしびれてしまう人は寝るときの姿勢にも注意してみましょう。
膝が立っていたり、腕に負荷がかかっていたりすると、血行が止まってしびれやすくなります。
自分にできる仕事量を把握する
「この仕事があと少しで終わるから」と残業を続けてみたら、思ったよりも長くかかってしまった...そんな経験はありませんか?
仕事の成果量にかかわらず、長時間働いていれば身体には大きな負担がかかります。
一度冷静になって、自分が実際にその日のうちにできる仕事の量を把握することから始めてみましょう。
大切なのは、それぞれの仕事の優先度や難易度を意識してみることです。
優先順位の低い仕事は翌日に回したり、自分が苦手な内容の仕事は一人で抱え込まず他の人に任せるなどして、自分の時間を有効に使えるようにしましょう。
あらかじめその日にやる仕事とその順番を決めておけば、無意味に焦ってしまうこともないでしょう。
効率よく仕事をする
メールや書類などの作成は、タイピングに大きな時間がかかってしまうことも多いものです。
その場合は、よく使う文章を辞書登録したり、テンプレートを作っておくことで大幅に時間を短縮できる可能性があります。
他にも、毎日必ずやる仕事などがあれば、出社後のルーティンに組み込むなどして少しでも「次に何をしたらいいか」と考える時間を減らす工夫もできます。
力を抜けるところは意識的に力を抜くようにして、同じ時間でも効率よく仕事ができるように考えてみてもいいかもしれません。
また、どんなに仕事を効率化しようとしても、職種や職場環境が自分に合わないなどで改善できない場合があります。
そんな時は、転職にも目を向けてみましょう。一度入った会社に生涯勤めなければいけないような時代ではありません。
また、もしあなたの今の会社が人手不足で忙しいなら、同じ業種の他の会社も働き手を必要としているということです。
今より少しでも自分に合う会社を探してみるといいかもしれません。
オーバーワークの症状や対処法について見てきましたが、実際に会話や文章の中で「オーバーワーク」に触れる場合に関係する言葉などについても確認してみましょう。
「オーバーワーク」の類語
「オーバーワーク」に意味が似た言葉としては、「無理をする」「頑張りすぎる」「過労」などが挙げられます。
また、「限界以上に働く」という表現で置き換えることもできます。
英語で表現するオーバーワーク
「オーバーワーク」の元になった英単語「overwork」は、名詞「働きすぎ」としても使えますし、自動詞「過度に働く」や他動詞「無理に働かせる」として使うことができます。
疲労を表現する際にも、「過剰な労働によって」というニュアンスを利かせたい場合にはそのまま使うことができます。
仕事だけによらない疲れも同時に表現したい場合は、「fatigue」や「exhaustion」を活用するのもいいかもしれません。
「オーバーワーク症候群」とは、「オーバートレーニング症候群」とも呼ばれ、スポーツなどのトレーニングによる疲労が慢性的に回復しない状態のことをいいます。
働きすぎによるものとは直接関係がありませんが、参考にできる部分も多いと思います。
オーバーワーク症候群の症状
最初は、日常生活ではなく競技での成績に影響が出ます。トレーニングの負荷が高すぎて、体がすぐに疲労を感じてしまうのです。
症状が進むと、食欲や体力・集中力が低下し、倦怠感も出て日常生活に影響が出るようになります。
さらに、突然競技へのやる気・モチベーションをなくしてしまったり、気持ちが落ち込んだりする精神的な症状も出ます。
オーバーワーク症候群になってしまう原因
スポーツでは、日常生活と違って大きな負荷のかかるトレーニングをします。
そのため、疲労が十分に回復できないままトレーニングを続けてしまうことで慢性的に疲労感が残り、様々なことに影響が出るようになるのです。
直接の原因としては、十分な休養と栄養をとっていないということが挙げられるでしょう。
オーバーワーク症候群の対策
筋肉痛・疲労が回復しなかったり、精神状態が悪くなってきたりしたらオーバーワーク症候群の合図です。
無理をせず休養をとり、トレーニングを減らすなどして対処する必要があります。
そのままトレーニングを続けても成績の向上は望めませんので、一旦心と体を休めてから改めて鍛え直すのが重要です。
いかがでしたか?
自分で大丈夫だと思っていても、上で紹介した症状に当てはまる部分があればオーバーワークであると言えますので、一度まとまった休息をとったり長期的に仕事量を減らすなどして対処してみましょう。
また、紹介したオーバーワークによる症状に当てはまっていない場合でも、自分が働きすぎていると感じたり休みたいと思った場合には無理せず休養をとるのがオススメです。
食事や睡眠など、少しでも改善すれば気持ちが軽くなり、無理なく仕事が続けられるようになるかもしれません。
自分の限界を超えたことはせず、休む時はゆっくり休んで毎日気持ちよく生活できたらいいですね。