2018/12/27
新川理沙
2018/10/22 更新
妊娠を望まない場合は避妊をするのが普通ですが、生の快感からコンドームを外してしまうこともありますよね?当事者にとって重要なテーマである中だしですが、今回は中だしで妊娠する確率や、中だししてしまった時の対処法などご紹介していきます!
大好きな恋人との素敵な体験。セックスをしている時はとても幸せな気分になり、夢中になってしまいます。そんな幸せな時間の最中、「中だし」をしてしまい雰囲気が悪くなってしまったことはありませんか?
女性は妊娠を望んでいない場合、中だしをされたことによって妊娠してしまうかもしれないという不安(ストレス)から生理が来なくなってしまうことがあります。特に、若い女性の場合、子供を産むという決断は重く、さまざまな事情から中絶という決断をしてしまう女性が多いです。
最近では、不妊症や不妊治療という言葉が話題になっています。一方で、中絶をしている女性は増加しています。これは、平均出産年齢の増加(高齢出産)と、若者の性に対する考えが変わってきていることからきています。この記事では、妊娠の確率と正しい避妊方法についても紹介します。
中だしとは、性行為(セックス)を行い男性が女性の性器の中に射精をすることを言い、膣内射精とも言います。性器の中に射精をすることで妊娠することができます。ちなみに、男性がコンドームを使用した状態で女性の膣の中に射精しても中だしとは言いません。
妊娠を望んでいないカップルはコンドームやピルなどを使用し、避妊を行います。
妊娠を望んでいないのであれば、中だしをするセックスはしません。若いカップルの中には間違った知識から、中だししても大丈夫という軽い気持ちで行ってしまう人がいます。しかし、中だしをして100%妊娠しないということはありません。正しい知識を知っているカップルほどコンドームをつけ、正しい避妊方法でセックスを行います。
排卵とは、卵巣の中で成熟した卵胞から卵子が出てくることです。卵子が入っている袋のようなものを卵胞と呼びます。卵子は女性が生まれた時点で、原始細胞の数に限りがあり、毎月2つある卵巣のうちの1つから卵巣の中から20個ほどが排卵に向けて成長していきます。卵巣は子宮の左右サイドにあり、交互に卵子を生産しています。
最も大きく成長した細胞が主席卵胞になり排卵するために成長していきます。一方で、残りは選ばれた卵胞の栄養となって主席卵細胞の発育を促進します。卵子は、生産される量が決められており、常につくられ続ける精子と違い、生理が来るたびに原始細胞は減っていきます。そのため、女性は歳をとるにつれて妊娠する可能性は減っていきます。
射精された精子は子宮口→子宮頸管→子宮内腔→卵管と進んでいきます。女性の膣内は強い酸性であるため精子は射精した時に白い粘液とともに膣内に入ります。しかし、酸に弱い性質をもつ精子は途中で多くが脱落していきます。
排卵されてから卵子は24時間の寿命と言われていますが、長くとも8時間程度しか受精できないとされており、精子の寿命である2、3日以内に卵子にたどり着けない場合は受精することができません。また、射精時に大量に排出された精子は、卵子のある卵管にまでたどり着ける精子は数個にまで激減します。たったひとつの精子でも、卵子にまでたどり着ける確率はまさに奇跡です。
そして精子は常に生産されているため1日に1000万から1億以上と大量に生産されていますが、一つの精子を作るのにかかる時間は80日と言われています。また、1回の射精で排出される精子は、2億から3億とされていますが、年齢によって徐々に生産量と精子の運動率は減少していきます。まさに、授精とはいろんな条件が整ってこそできるものなのです。
卵管に到着した精子は卵子に近づき、精子は5~6時間かけて受精能を獲得し、卵子の透明帯と言われる膜に入り込んでいきます。そして、ひとつの精子が膜を通過して卵子の中に入ると、透明帯が他の精子が入り込めないようにブロックをかけます。こうして卵子の核と精子の核が融合してひとつの受精卵となり、新しい生命の誕生となります。
その後、受精卵は、受精後35時間ころから卵管の中で細胞分裂を繰り返し、卵管を通り子宮まで移動していきます。受精後5、6日目の受精卵は子宮内到達し、同時に子宮内膜を20ミリ前後まで分厚くして受精卵を育てるベッドをつくり、着床できるように子宮内の環境を整えていきます。
受精して5、6日後、子宮内膜のベットが整うと、子宮内で浮遊している受精卵は、透明帯の膜を破って子宮内に接します。そして、受精卵が子宮内膜に完全に埋没した状態で着床が完了です。この授精から着床までの期間は、排卵後から数えると12、13日程度を要します。そして、着床終了から10日程度で妊娠反応が出るようになります。
妊娠検査薬の使用は生理予定日から2週間後と言われていますが、それはHCGと呼ばれる女性ホルモンが着床と同時に分泌されるためです。このHCGに妊娠検査薬は反応し検査薬の色を変化させますが、早くに使用するとこのHCGの分泌量が足りず、検査薬の色を変えることができません。
以上の過程を経て、女性の体はホルモンの変化により赤ちゃんが育つ胎盤づくりへと進んでいきます。女性の体は無意識にさまざまな変化をとげていくのです。
安全日とは、妊娠しにくい日のことをいいます。妊娠しにくい日とは、排卵日後の数日間をさします。しかし、「妊娠しない」ということでははく、妊娠確率が低くなるということです。排卵が終わった後の数日間が安全日、つまり生理前のことを指します。より正確に言うと、生理が始まってから、約14日後が排卵日であり、それ以降は生理の準備を始めます。この約15日目から生理が始まる前までが安全日となるでしょう。
危険日とは、妊娠しやすい日のことを指します。排卵日の初日から3日前と、排卵中であるとされる約5日、そして排卵が終わった後の1日。大体9日~10日間が特に妊娠しやすいとされ、俗に「危険日」と呼ばれます。
つまり、排卵日(生理が始まってから約14日後)の前後5日くらいになります。排卵期になると、基礎体温に変化が現れ、低温期から高温期へと移ります。このとき、子宮で排卵が行われており、粘着性のあるおりものが分泌されます。この状態の時には、非常に受精しやすく妊娠確率が高くなっています。
女性の妊娠する確率は年齢とともに変化します。その理由は、生殖機能の低下が原因であり、今日では、日本の女性の平均初婚年齢は30歳であり、出産する女性の平均年齢も上昇しています。そのため日本では不妊に悩む女性が増えているのが現状です。その一方で若い女性は生殖機能が成熟し活発になっています。若い女性の方が妊娠しやすいと言うのは必然的です。
妊娠までの過程と安全日についてお話をしていきましたが、この記事を読んで安全日なら大丈夫と思った方はいらっしゃいますか?もちろん妊娠する確率は低いでしょう。しかし、若いカップルは特に安全日であっても妊娠する可能性はあります。
なぜなら、若い女性は生理周期がまだ安定せず、先ほどお話したような生理から約14日後が排卵日とは限らないからです。私自身、若い頃は半月で生理がくる日もあれば、1ヶ月経ってもなかなか来なかった日もありました。また男女ともに生殖器の働きはとても健康的であるため、妊娠しやすい体と言えるでしょう。
健康な若い男女が、排卵日に合わせてセックスしたとしても、妊娠の確率は約20~25%だと言われています。しかもこれは、生理周期が安定した妊娠しやすい体質の女性と健康な若い男性のカップルの場合です。妊娠は男女の体調やストレス、年齢、生理周期の乱れなどに大きく影響され、実際の妊娠確率は20~25%よりももっと低い確率となります。
妊娠するためには夫婦ともに規則正しい生活を心がけ、健康に気をつけましょう。とくに睡眠不足や栄養不足はホルモンバランスを崩す原因となるため注意しましょう。また、女性の生殖器が活動するのに暖かい環境であることは、とても大切です。身体が冷えないようにすることも大切です。
排卵時期を把握することで妊娠する確率を上げることができます。そのためには、基礎体温の計測や排卵検査薬の使用を行い、より正確に特定したい場合は医師に相談しましょう。自身の生理周期と排卵日を確認したり、体温を毎日測ったりすることで妊娠しやすい日を算出することができます。
妊娠はパートナーがいてこそ成立するもの。だからこそ、パートナーの協力は必要不可欠です。パートナーも健康であること、また排卵日にこだわり過ぎて性行為を義務化せず、お互いストレスを溜めることのないようにすること。相手の気持ちを尊重し、無理のないようにしましょう。
避妊に一番効果的と言われているのがコンドームです。コンドームとは男性性器につけるゴムのことを言います。コンドームを使用しても妊娠する可能性は3%と言われていますが、一番効果的な方法とされています。コンドームはドラックストアやコンビニなどで売っていますので、簡単に購入できます。
コンドームの次に避妊目的で使うものといえば、ピルが挙げられます。しかし、ピルは病院での処方が必要であり、毎日服用していかなければなりません。また、ピルには色々な種類がありますが、副作用があります。使用する際はパートナーとよく話し合うことをお薦めします。
授精をさせないよう性機能を低下させることで妊娠する可能性を低くすることができます。簡潔に言うと、お酒を飲む、タバコを吸う、コーヒーをたくさん飲む、体を冷やすなどが挙げられます。しかし、この方法は普段の生活にも支障をきたす恐れがあるためお勧めはいたしません。
排卵日を避けてセックスをすることも妊娠を回避できます。生理が終わったばかりにパートナーとセックスことは避けましょう。ただし、先ほどもお話した通り、確実な方法ではなくアバウトなものですので、コンドームをつけましょう。
中に出してしまったときはアフターピルを服用しましょう。アフターピルとは、通常のピルとは違い、1錠または2錠のピルを飲むことによって受精卵の着床を防ぐことができます。アフターピルは74時間以内に服用すると着床を防ぐことができますが、それ以降になると避妊率は落ちていきます。
早めに服用することが大切になります。また、アフターピルは病院で処方してもらうことができますが、お値段が高めで、だいたい1万円以上になります。パートナーとよく話し合い、受診してください。
間違った避妊方法を行なっている人はいませんか?聞いたことはあるけれど、実は間違っているという避妊方法を紹介していきます。間違えている避妊方法と正しい避妊方法を理解することで、望まない妊娠をしてしまわないようにしましょう。
「中には出さないから、生でやらせて」と言われたことのある女性はいませんか?中に出さなくても妊娠する可能性があります。射精する前にでる少量の粘液のことを我慢汁と言い、この粘液の中には精子が含まれています。そのため、膣外射精は避妊には効果がありません。
膣内に射精した後にジャンプしても効果はありません。また精子は重力とは逆の方向に向かって泳いでいくと言われています。そのため、ジャンプすると言う方法も避妊には繋がりません
使用済みや期限切れのコンドームを使用することは、セックスの最中に破れたり、取れてしまう原因になるため、使用するのは避けましょう。また、男性性器の大きさにあったコンドームを使用しましょう。
何度もお話している通り、安全日というのは妊娠する可能性が低いという日であり、妊娠しないということではありません。若い女性は特にホルモンのバランスが不安定ですので、安全日というのは不確かなものになります。
パイプカットとは精子の通り道を手術でカットまたは結び、精子が出ないようにしたものです。射精時に白い粘液は分泌されますが、その中に精子は含まれていません。しかし、この手術を受けると子供を作ることができません。
次に種無しとは、男性性器の発達段階に何らかの異常が起き、精子が作られない、または不完全な精子が作られほとんど精子として機能していない状態を言います。こちらも射精時に白い粘液を分泌します。
私の知り合いに種無し男性がいましたが、彼は学童期に小児がんを患い治療してく過程で性機能に障害を持ってしまった男性です。しかし、そんな彼でも精密検査から数個の精子は動いていたそうです。何億とある精子の中の数個ですから、子供を作るのは難しいですが確率がゼロではないということです。
以上のことからも普通の男性のように射精をすることができるため見分けることが難しいと思いますが、もしパートナーがパイプカットまたは種無しと言ったら医師の診断者をもらい証明してもらいましょう。
中出しをしてしまった時の様々な避妊方法について紹介していきましたが、コンドームを使用することが最善策です。セックストラブルにより、パートナーとの関係が悪くなってしまって破局してしまうなんてことがないように、パートナーとよく話し合いをしましょう。お互いのセックスに対する価値観を共有することで、より愛を深められるかと思います。
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