記事ID360のサムネイル画像

    「お伺いします」と「伺います」の意味と使い方を徹底解説!

    「お伺いします」や「伺います」はビジネスや日常会話でもよく使用される敬語です。ですので正しい意味をしっかり理解しておく必要があります。今回の記事では、「お伺いします」や「伺います」の意味や正しい使い方、例文について徹底解説していきます!

    「お伺いします」の正しい使い方について知りたい!

    「お伺いします」はよく使われる言葉

    「お伺いします」はビジネスシーンだけではなく、日常でもよく使われる言葉です。

    取引相手に「では、明日お伺いします」と言ったり、メールに記載することもあります。日常的なら「後ほどお伺いしますね」などと、幅広いシーンで使われている親しみやすい言葉です。

    サービス業や営業職などの仕事をする人にとっては、日常茶飯事のように利用する言葉ではないでしょうか。そんな人こそ、正しい使い方をぜひ覚えていただきたいです。

    「お伺いします」は幅広い場面で使われます。これから取引先へ向かう人なら「これからお伺いします」と使うでしょう。でも、「お伺いします」の意味はこれ以外にもあります。

    「伺います」との使い方の違いにも注目してください。また、「お伺いいたします」と丁寧な言葉もありますが、この言葉は果たして正しい使い方でしょうか。

    ビジネスメールでも「お伺いします」は使われる

    「お伺いします」はビジネスメール上でも頻繁に使われている言葉です。手軽で相手に敬意を払うことができる便利な言葉ですが、よく用いる人は正しい意味や使い方を再確認しましょう。

    顔の見えない相手とのコミュニケーションこそ、正しい言葉の使い方をすべきです。言葉使いのミスは信頼度にも関わるのでとても重要です。

    これから就活をしたり新社会人になる人も、今後ビジネスメールを使う機会が多くなります。ビジネス用語をたくさん使うビジネスメールは、できるだけ早いうちに習得しましょう。

    実は「お伺いします」の間違った使い方が多い

    よく使う言葉なのに実は間違った使い方が多いのが「お伺いします」の難点。改めて正しい使い方を思い返してみれば、日ごろの使い方に違和感を持つ人もいるでしょう。

    このような丁寧語の使い方は非常に悩む言葉が多いです。「お伺いします」もその中のひとつ。すでに間違った使い方をしている場合は、今日から正しい使い方に改善しましょう。

    「お伺いします」は社会人として覚えたい言葉

    「お伺いします」の正しい使い方を知ることは、今後の人づき合いをする上でも役立ちます。普段からきれいな日本語を話す人は、社会人として重宝されるものです。

    「これから行きます」よりも「これからお伺いします」の方が、やはり印象は良いものです。

    ビジネスシーンで間違った使い方をするのは大きなマイナス点ともなり得ません。ここから「お伺いします」の正しい意味と使い方を詳しく解説していきます。この機会にぜひ参考にしてください。

    「お伺いします」の意味とは?

    「お伺いします」の1つ目の意味は「聞く」

    「お伺いします」には大きくわけて2つの意味が存在しています。1つ目は「聞く」「伝え聞く」「尋ねる」という意味があり、目上の人に指図を得るといった背景があります。

    「お伺いします」は「聞く」の謙譲語であり、「聞きます」や「質問します」を敬語に変換させた言葉が「お伺いします」となっています。

    道に迷ったときには「道順をお伺いしたいのですが」と聞くことで、突然の質問だったとしても失礼のない態度を相手に見せることができます。初対面の人にはとくに使いたい言葉です。

    とっさの場面で「お伺いしたいのですが」という言葉が出る人は、普段から丁寧な言葉を使う人というイメージが湧きます。言葉ひとつで印象が変わるということを思い出してください。

    注文を聞くときの「お伺いします」

    「聞く」意味での「お伺いします」は、接客業やビジネスシーンで幅広く活用されています。最も身近なセリフとして「ご注文をお伺いします」があります。

    自分をへりくだった謙譲語として「お伺いします」と使いますが、自分に対しての意味では使いません。「お聞きします」という言葉も同じ意味ですが、「お伺いします」の方がより丁寧な言葉です。

    「お伺いします」を使い慣れるまでは難しく感じますが、丁寧な言葉使いを心がけることで社会人として成長できます。話し方もぜひ丁寧な口調で伝えるようにしましょう。

    「お伺いします」の2つ目の意味は「訪問する」

    「お伺いします」の2つ目の意味は、「訪問する」「訪れる」「行く」です。こちらから相手先に向かう予定が立ったときには「訪問する」という意味で「お伺いします」を使います。

    「行きます」を丁寧にした言葉が「お伺いします」となっています。謙譲語は、自分を相手よりも立場を下の位置へへりくだす表現です。ビジネスシーンなら取引相手に対して使います。

    「訪問いたします」という言葉はありません。やはり「お伺いします」が適切な使い方です。

    「伺う」という言葉自体が「行く」の謙譲語です。「伺います」や「お伺いします」は、「伺う」の丁寧語であり、敬語表現として覚えておきたい言葉です。

    敬意を払う意味を持つので、「お伺いします」はビジネスや大事なシーンで活用できます。

    「お伺いします」の正しい使い方・例文

    「聞く」という意味の「お伺いします」の使い方と例文

    「聞く」という意味での使い方は、「聞く」の謙譲語として「お伺いします」を使います。相手に対して「お伺いしますか?」と使うのは間違った使い方です。具体的な例文をいくつかご紹介します。

    「連絡先をお伺いしてもよろしいでしょうか」
    「この件は先ほどお伺いしています」
    「この問題の件についてお伺いしてもよろしいでしょうか」
    「これについて伺いたいのですが」
    「貴重なご意見を伺うことができました」
    「ひとつ伺いたいことがあります」
    「この件につきましてはすでにお伺いしております」
    「お名前をお伺いします」などがあります。

    質問したい場面での使い方は「お伺いします」と「よろしいでしょうか」に付加をしてより丁寧な言葉にします。「お伺いしてよろしいでしょうか」と質問された人は嫌な気持ちにならず、丁寧に応えようという気持ちになります。

    「聞いている」と過去形にする使い方は「すでに伺っております」や「お伺いしています」「お伺いしております」となります。

    その場面によって変化させながら「お伺いします」は使います。

    「訪問する」という意味の「お伺いします」の使い方と例文

    「訪問する」という意味での「お伺いします」の使い方は、目上の人や取引相手に対して敬う意味も込められています。

    訪問することができない場合は「お伺いすることができません」となります。例文をいくつかご紹介します。

    「明日13時にそちらへお伺いします」
    「こちらからお伺いします」
    「後ほどお伺いします」
    「この後予定があり、お伺いすることができません」
    「明日お伺いしたいと思います」
    「先日お伺いしました」
    「挨拶へ伺いたく存じます」
    「即刻お伺いします」などがあります。

    よりへりくだった言い方をする場合は「伺いたく存じます」という使い方をします。「存じます」という言葉は、より丁寧な表現をしたいときに使います。ビジネスメールでも活用できる丁寧な言葉として覚えておきましょう。

    「これからお邪魔します」よりも「これからお伺いします」の方が丁寧であり、敬意を感じることができます。電話やビジネスメールでも正しい「お伺いします」を使いましょう。

    「お伺いいたします」の様々な使い方

    あなたにお伺いします

    「お伺いします」の前に「あなたに」と付け加わることで、「あなたに質問します」という意味になります。「あなた自身についてお伺いします」などという質問文もよく見かけますが、実は二重敬語になっていることに気づいたことはないでしょうか。

    「あなたにお伺いします」という文章は報道番組でも多用されていますが、「伺う」という言葉自体が敬語に値するので、「お」をさらに付加するのはやはり間違いです。

    「お伺いします」の使い方は、「聞く」という意味では不自然な文章になってしまいま
    すが、「訪問する」という意味で「明日お伺いします」という使い方は間違いではありません。

    明日お伺いさせていただきます

    取引先の会社へ訪問予定が決まった場合に「では、明日お伺いさせていただきます」という使い方をする人が多いです。予定を確認する場合には「明日13時にお伺いさせていただきますが、よろしいでしょうか?」と使うことも多いです。

    やや長いセリフとなるこの使い方も、先ほどの「あなたにお伺いします」と同様に二重敬語となっています。

    「伺う」という言葉自体が敬語なので、さらに「お」と「いただきます」を付加させてしまうのはやはり不自然です。あまり多用しない方が賢明です。

    早速お伺いいたします

    「お伺いします」をより丁寧にした「お伺いいたします」もよく耳にします。ビジネスシーンで使われることが多く、電話やメールのやり取りの中で利用した人もいるでしょう。

    使い方を例にあげると「この件についてお伺いいたします」があります。この場合「質問します」という意味が含まれており、「聞く」の謙譲語とした使い方となっています。

    漢字表記で「お伺い致します」と書く場合もありますが、「致す」には「至らせる」や「全力で行う」といった意味があり、自分が主語となります。

    「お伺い」に付加させる場合は補助動詞となるので、「お伺いいたします」とひらがな表記が正しい使い方です。

    「伺います」が正しい使い方

    ここまで「お伺いします」「お伺いさせていただきます」「お伺いいたします」の3つの使い方をお伝えしましたが、本当の意味での正しい使い方は「伺います」です。

    「伺います」を正しい使い方をするには、きちんと意味を把握すべきです。「伺い」は「聞く」の謙譲語であり、「ます」は丁寧語です。

    「後ほどお伺いします」ではなく「後ほど伺います」で実は正解ですが、「お伺いします」を使う人がとても多いので許容される範囲となっています。

    ただ、「お伺いいたします」についてはあまり多用しない方がいいでしょう。

    「お伺いします」の類語

    「聞く」という意味の「お伺いします」の類語①お尋ねします

    「お伺いします」の類語には「尋ねる」があります。「尋ねる」には3つの意味があり、1つ目は「質問する」、2つ目は「物事の道理を調べる」、3つ目は「探し求める」です。「質問する」以外の意味は非日常的なものなので使う機会は少ないです。

    目上の人に対しての使い方は「お尋ねします」になり、「お」がつくことで謙譲語になります。取引相手が自社に対して質問をした場合は「お尋ねになる」といった使い方もします。

    日常会話なら、目上の人やお客様などに対して「ちょっとお尋ねしたいのですが」などと使います。「お聞きします」と意味は同じですが、「お聞きします」よりも丁寧な言葉です。

    「お尋ねします」は初めて会う人に対して使うことが多く、学校や職場では使いません。「お」が付加されていることで、いきなり質問をする場合でも柔らかい表現になります。

    自分に有益な情報を知りたい場面で「お尋ねしたいのですが」と使い、相手に敬意を払う場合は「お伺いしたいのですが」と使い分けます。

    「聞く」という意味の「お伺いします」の類語②お聞きします

    「聞く」という意味を持つ「お伺いします」のよく使われる類語として「お聞きします」もあります。オーダーを聞く店員が「ご注文をお聞きします」といった使い方をするように、「ご注文をお伺いします」と同じくらい多用されています。

    「お聞きします」は「聞く」の謙譲語であり、丁寧に対応したい場面で使います。自分に対して「お聞きします」は間違った使い方なので要注意。たとえば、「母からお聞きしています」といった使い方は誤りです。

    相手に質問したい場合は「この問題についてお聞きしたいのですが」と使います。

    「聞く」という意味の「お伺いします」の類語③諮問します

    「聞く」という意味での「お伺いします」の類語の中には「諮問します」という言葉があります。読み方は「諮問/しもん」、意味は有識者や一定期間に意見を求めることです。日常会話で使う機会がない言葉ですが、報道番組などで耳にすることがあります。

    「諮る/はかる」という言葉自体にも「意見を尋ね求める」という意味が含まれており、「諮問する」は「諮る」の熟語です。

    「諮問する」の使い方の例をあげると、「審議委員会に諮問する」「省庁に諮問する」などがあり、公的機関に対して使うことが多いです。

    「訪問する」という意味の「お伺いします」の類語①参ります

    ここからは「訪問する」という意味を持つ「お伺いします」の類語をご紹介していきます。まず1つ目は「参ります」です。「参ります」は、「行く」の謙譲語と「ます」の丁寧語が付加された言葉です。

    意味は「お伺いします」と同様「行く」「訪問する」になり、こちらから出向いて向かう場面で使われます。ただし、取引先へ訪問するなど敬意を払う場面では「伺います」の方を用います。

    「参ります」は上司や第三者に対して使う「行く」の謙譲語としての使い方をします。

    実際の使い方には「13時に御社へ参ります」「ただ今担当者が参りますのでお待ちください」「明日13時に参りたいと存じますがご都合はいかがでしょうか」「精進して参ります」などがあります。

    上司に対してなら「伺います」よりも「参ります」の方が適しています。使い方の違いが判断しにくいですが、「参ります」も覚えておきたいビジネス用語です。

    「訪問する」という意味の「お伺いします」の類語②参上します

    「お伺いします」の類語として「参上します」もあります。この言葉も「訪問する」という意味を持ち、先ほどの「参ります」の連用語です。「参る」には、身分の低い者が身分の高い者を訪問するという意味があります。

    「参拝」や「お墓参り」「お参りする」も「参拝する」の連用語です。

    「参上する」は日常会話で使えば古臭さを感じますが、形式を重んじる挨拶をするような場面で使われることがあります。ビジネスシーンでの使い方例文をご紹介すると、「後日改めて参上いたす所存でございます」「詳細につきましては改めて参上のうえご報告したいと存じます」などがあります。

    「参上いたす所存」という使い方をする機会はあまり訪れないかも知れませんが、覚えておきたい言葉です。

    「訪問する」という意味の「お伺いします」の類語③お邪魔します

    「お伺いします」の類語の中で最もポピュラーなのが「お邪魔します」です。「訪問する」よりも砕けた使い方で、相手先の仕事を邪魔するという意味からこの言葉が生まれました。

    相手先の家に上がるときに「お邪魔します」と言い、相手の家を出るときには「お邪魔しました」という使い方をします。

    「お邪魔します」をより丁寧にした言葉として「お邪魔いたします」がありますが、この言葉は二重敬語なので過度な使い方は避けるべきです。

    「お邪魔させていただきます」と使う人も中にはいますが、この場合は「お伺いします」の方が正しい使い方です。

    「お伺いします」の英語表現

    「聞く」という意味の「お伺いします」の英語表現

    「聞く」という意味での「伺います」を使った英語表現をいくつかご紹介していきます。

    「お伺いしたいことがあるのですが」
    「There's something I'd like to ask」

    英語には敬語がないため、「伺う」は「質問する」という意味に置き換えられます。「ask」よりも丁寧に質問したい場合は「May」を使います。

    「お伺いします」の英語表現は難しい

    「May I ask you something?」
    「ちょっと伺ってもいいですか?」という直訳になります。

    「Are you ready to order?」
    「ご注文をお伺いします」

    「お伺いします」本来の丁寧な意味で訳すことはできませんが、このような英語表現になります。

    海外の飲食店に入ると、店員さんにこのような言葉をかけられます。

    「I am sorry to keep you waiting, may I take your order」
    「お待たせしました、お伺いします」

    「may I 」から始めることによって、丁寧な「お伺いします」に近い英語表現ができるのでぜひ覚えておきましょう。

    「訪問する」という意味の「お伺いします」の英語表現

    「お伺いします」のもう1つの意味である「訪問する」での英語表現をいくつかご紹介していきます。この場合も「お伺いします」という敬語表現はなく、「行く」という英訳になります。

    「行く」という英語表現として「go」がありますが、「go」を使ってしまうと「お伺いします」という意味から遠のいてしまいます。ここでは「be」を用いることで「〇時に行きます」という意味になります。

    「伺います」は「go」ではない

    「I'll see you later」
    「後ほど伺います」

    「I'll come and see you at 1:00 p.m. on Monday」
    「月曜日の13時にお伺いします」

    このような英語表現でも「伺います」や「お伺いします」に近い意味になります。

    「I'll be there at 13:00」
    「13時に伺います」

    「I'll be」と使うことで「〇時までに行きます」という意味になり、より「お伺いします」に近い英語表現をすることができます。

    英語には丁寧語がないのでそれに近い表現を用いることしかできませんが、色々な表現がある中1番丁寧な単語を使って話すようにしましょう。

    「伺います」か「お伺いします」を使うのがオススメ

    適度な敬語で「お伺いします」を使おう

    日常的に「お伺いします」を使っている人は、「伺います」自体が敬語表現として使える言葉だと改めて気づいたのではないでしょうか。ただ、「お伺いします」は幅広く多用されているので間違いではないとされています。

    「お伺いいたします」や「お伺い致します」の2つについては、二重敬語の中でも不自然な使い方なのでこれからは避けるべきでしょう。言葉の正しい使い方をすることで、ビジネスシーンでも信頼度が上がります。

    関連する記事

    この記事に関する記事

    TOPへ