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    「ちなみに」の正しい使い方とは?意味や誤用を例文を用いて解説!

    「ちなみに」という言葉は普段あたりまえのように使っていますよね?そんな「ちなみに」の意外な言い換えやビジネスの場で使えるかどうかなど、今さら聞けない正しい使い方をご紹介します!この機会に「ちなみに」をマスターしてしまいましょう!

    正しい「ちなみに」の使い方できてますか?

    混乱しがちな「ちなみに」

    日常的な会話の中、あるいは文章の中でよく耳にしたり目にしたりすることの多い「ちなみに」という言葉。わたしたちのコミュニケーション上に頻繁に登場する「ちなみに」はある種、生活に寄り添った言葉とも言えるでしょう。

    そんな、なんとなしに使用している「ちなみに」ですが、はたして正しい使い方が出来ているでしょうか。

    プライベートでもビジネスシーンでも使われることが多い言葉ですね。
    普通に使いこなせているようで、実は誤った認識でいる人も少なくありません。
    会話をしていて「ちなみに」を使った、または使われた際に「あれ、なんだかおかしいな、違和感を感じるな」と思ったことがある人も多いのではないでしょうか。
    日常的に使われる言葉だからこそ、混乱を招きやすい言葉でもあるんです。

    これを機に正しい使い方を勉強し、自信を持って使えるようにしちゃいましょう!

    どんな時に使われる?

    「ちなみに」はどんな時に使われるのでしょうか。
    プライベートやビジネスシーンありとあらゆるところで使われます。
    学校なんかでも頻繁に先生が口にしているのを聞く機会が多いかもしれません。
    どういった形で使われてどういった類語があって何と言い換えが出来るのか。
    「ちなみに」について一緒に勉強していきましょう。

    「ちなみに」の意味とは?

    こんな時に使う言葉なんです

    会話、文面問わず登場シーンの多い「ちなみに」は、ビジネスの場面でも使用する機会の多い言葉です。

    何気ない会話の中でふと口に出ているこの言葉の意味を、今一度おさらいしましょう。

    「ちなみに」の意味

    まずは、「ちなみに」の意味について紐解いていきましょう。
    「ちなみに」はそれまで話してきた事柄に関連した、本筋からは離れた内容を付け加える際に使う言葉です。
    「ちなみに」単体でも使えますし、「ちなみに」の後ろに「言う」などの動詞も付け加えることで「ちなみに言うと」や「ちなみに申し上げますと」等のように、副詞的にも使うことが出来ます。

    「関連して」「ついでに言えば」「付け加えると」等が類語として挙げられます。
    使いやすい言葉が故に重複しがちな「ちなみに」を言い換える時に参考にしてみて下さいね。

    「ちなみに」の語源

    それでは「ちなみに」の使い方に入る前に、意味がわかったところでもう少し詳しく見ていきましょう。
    「ちなみに」は漢字にすると「因みに」となり、語源は動詞の「因む」から来ています。
    「因む」とは「ある物事との関係をもとにほかの物事がつながりを持つ」という意味です。
    その漢字と意味の通り「因縁」に関連する言葉の為、それまでに述べたことと関連する話をする時に使われます。

    「因む」という漢字のもつ意味

    「ちなみに」がどのような使い方をされる語句かは、普段何気なく使用している中でなんとなく理解しているでしょう。

    これまで自分が話してきたことの内容に、言い添えをする際に用いられるのが「ちなみに」という言葉です。

    さらに細かく説明すると、これまで話してきた内容に関連しつつ、その本筋とは逸れた内容を付け加える場合に使用されます。

    「ちなみに」は漢字で「因みに」と書きます。この「因む」という漢字には一般的に、3つの意味があります。

    ① ある事が何かをよりどころとして成り立っている。関係がある。
    ② 縁を結ぶ。ちぎりを結ぶ。つながる。
    ③ 親しくつき合う。交わる。

    いずれも、何かと何かを結びつけるといった内容です。

    「ちなみに」の例文と使用場面!

    「ちなみに」の例文①

    それでは、どういった時に「ちなみに」を使うのか、例文と一緒に見ていきましょう。

    上で述べたように、「ちなみに」は前に話した事柄に関連のある事柄を付け加える時に使います。使い方を学ぶために、例文を見てみましょう。

    「今日は暑いね!ちなみに、過去最高気温らしいよ」
    こちらは、今日が暑いことを述べた上で、それに関連した「今日は過去最高の気温だ」という事柄を述べていますね。

    この様に、事前に述べた事柄に関連したことを言う時や、事前に述べたことに関する補足を述べるときに使います。
    話していた事に対してもう少し詳しく話したいときに使われるので「ついでに」等が類語に上がるんですね。

    「ちなみに」の例文②

    「昨日彼は好きな子に振られたらしい。ちなみに、これで今月6連敗だって」
    こちらも、彼が振られたことに関して、今月6回連続で振られ続けているという情報を付け加えています。
    昨日彼が好きな子に振られたという内容の本筋からは離れていますが、それに関連した物事を述べる事を「ちなみに」が繋いでくれていますね。

    この様に「接続詞」として関連した言葉を使う時に使われるのが「ちなみに」なんです。
    本筋からは離れても「ちなみに」がある事で次に続く言葉が話の内容に関連したものであることを教えてくれます。

    こんな「ちなみに」は間違い!

    誤用例①

    では、どういった形で間違われるのか、例文を見ていきましょう。

    「今日は朝から涼しいね!ちなみに僕は今日宿題をするんだ」

    こちらは誤用の例文になります。
    朝から涼しいことと、僕が今日宿題をすることは全く関連性がありませんね。
    「昨日は暑かったから何もしたくなかったんだ。ちなみに、今日は涼しいから僕は今日宿題をするんだ」だったら前に述べた事と関連性がある為正しくなります。

    しかし、この誤用例文の使い方だと「話を変えるため」に「ちなみに」を使っているので関連性は全くなく意味も通じません。
    この様に、話を変える為に使われることも多いですが、これは前に述べた話と関連性がないので誤った使い方になります。

    誤用例②

    「昨日言われた仕事は全て終わりました。ちなみに今日の仕事はこれだけですか?」

    こちらは一見「仕事」の話題に関連しているため合っているようにも見えます。
    しかし、実はこちらの使い方は間違いなんです。
    注意をしなければいけない点なので、詳しく見ていきましょう。

    これは間違いやすい大きな注意点です。
    「ちなみに」は前に質問文を接続しないという特徴を持っているのです。
    なので、こちらの例文の様に前に話した話題に関連をした事柄を後ろに続けていても、それが質問文であれば間違った使い方になってしまうのです。

    ビジネスシーンで多く使われがちな「ちなみに」ですが、意外と後ろに質問を続けるために使っている人も多くいるのではないでしょうか?
    間違えやすい使い方なので、ビジネスで恥ずかしい思いをしないように注意したいですね。

    「ちなみに」の類語は?

    類語①

    では、「ちなみに」の類語はなんでしょうか。
    上でも少しご紹介しましたが、改めて類語を見ていきましょう。

    「ちなみに」は言葉の付け加えにも使えることから「 ついでに」や「 ついでながら」 、
    「 余談ですが」等の類語が挙げられます。
    いずれも前に述べた事柄に関連する話を付け加える時によく使う言葉ですよね。

    「今日は暑いね。ついでに言うと明日も暑いらしいよ」
    「今日は暑いね。ちなみに明日も暑いらしいよ」
    どちらも前に話した「今日は暑い」という話題から「明日も暑い」ことをスムーズに繋いでくれていますね。

    類語②

    「ちなみに」の意味と混同しがちな類語に、「ところで」があります。

    こちらは誤用の例でもお話した通り、話題を変える為に使う言葉です。
    「ところで」の言い換えとして「ちなみに」を使う人も多いですが、これは間違いです。
    「ところで」は「ちなみに」の言い換えにはならないので注意しましょう。

    「今日は暑いね。ところで今日の宿題は終わった?」
    「ところで」はこの様に話題を変えてくれますが、「今日は暑いね。ちなみに今日の宿題は終わった?」では続く言葉に関連性がない為誤った使い方になってしまいます。
    話題を変えるときは「ところで」を使い、前に述べた話と関連した本筋と少しずれた話をする時は「ちなみに」を使いましょう。
    この「ところで」と「ちなみに」は類語で混同しやすいため、注意が必要ですね。

    「ちなみに」を英語で言うと?

    英語表現①

    「ちなみに」は英語にするとfor your informationという表現が挙げられます。

    こちらは直訳すると「あなたの情報のために」ですが、意味合い的には「ご参考までに」という様なニュアンスになります。
    For your information, the school is closed today.
    (参考までに、学校は今日は閉まっています)

    この様に、For your informationは日本語の「ちなみに」と同じく前に話した事柄に関連する情報を付け足す時に使うことができます。

    英語表現②

    もう一つの有名な英語表現を見てみましょう。
    「ちなみに」の英語表現にはby the wayという表現が有名です。
    これは「ちなみに、ところで」という意味なんですが、話を変える時に使われたり、少し話の内容が逸れた際に使われます。

    I want to eat meat everyday. By the way, I eat meat yesterday.
    (私は肉が食べたいです。ちなみに、昨日も肉を食べました)
    この使い方だと前に述べた話題に関連した事柄を日本語の「ちなみに」の様に繋げています。
    しかし、このby the way は「ところで」の意味合いが強いので、日本語の正しい「ちなみに」のニュアンスで使いたい場合は例文①の「For your information」を使ったほうがより良いですね。

    「ちなみに」って敬語として使えるの?

    ビジネスでも使える

    では「ちなみに」はビジネス等大事なシーンで敬語として使っても大丈夫なのでしょうか?
    結論から言えばビジネスなどでも使えますし、敬語表現としても使えます。
    前に話した事柄に関連する話を補足するときに使うので、ビジネスで使われるシーンも多いのではないでしょうか。
    ただし「ちなみに」はカジュアルな印象を与えがちなので、ビジネスで使うには注意が必要です。

    大事な会議で使う時の例を挙げてみましょう。
    「昨年のデータより売り上げが20%増加しました。ちなみに、これは過去最高の売り上げです」
    これだとやはりカジュアルな印象を与えてしまいますね。

    大事な時は敬語表現と合わせる

    では、どうすれば丁寧な印象を与えることが出来るのでしょうか。
    例をみてみましょう。

    「昨年のデータより売り上げが20%増加しました。ちなみに申し上げますと、これは過去最高の売り上げです」
    この様に「ちなみに」の後ろに「申し上げますと」の敬語を付け加えるだけでより丁寧な印象を与えることが出来ます。

    後ろに敬語を付けるだけで与える印象ががらりと変わりますね。
    「ちなみに」そのものは敬語表現ではないので例の様に会議などの大事なシーンで使う場合は「ちなみに申し上げますと」等、敬語と組み合わせて使うことでより丁寧な印象を与えることが出来ますよ。

    また、類語で述べたように「ついでに申しあげますと」や「付け加えますと」等も同じ意味として使えるので、カジュアルな印象を与えることに抵抗がある方はこの二つを一緒に使っても良いかもしれませんね。

    おさらい

    正しい「ちなみに」

    「ちなみに」について見て来ましたがいかがでしたか?
    普段プライベートでもビジネスでも何気なく使っている言葉ですが、使い方に問題のなかった方や間違った認識や誤解をしていた方もいたのではないでしょうか。
    「質問の前につける事が出来ない」等は意外にも盲点だったのではないでしょうか。
    非常に便利で使いやすい言葉だからこそ、これからは「ちなみに」を正しく使いこなしてみて下さいね。
    それでは、最後におさらいをしてみましょう。

    おさらい①

    「ちなみに」はそれまで述べてきた事柄に関連する話を付け加えるときに使う言葉です。
    類語では「付け加えると」「ついでに言えば」「ところで」等があげられます。
    しかし、「ところで」はあくまで話を変える時に使う言葉です。
    言い換えの際の注意点で「ところで」同様に話を変える時の言い換えとして使っている人も多くいますが、「ところで」では言い換えが出来ないので注意しましょう。

    おさらい②

    「ちなみに」は質問文の前につける事はできないのでそこも注意が必要です。
    「今日は暑いね。ちなみに明日も暑いの?」等、前に話した事に関連することを質問していたとしても使い方としては間違いになってしまうので注意しましょう。

    また「ちなみに」は敬語にも使うことが出来ますが、「ちなみに」そのものは敬語ではなくカジュアルな印象を与えがちなのでビジネスで使う場合は敬語と組み合わせるのがベターです。
    「ちなみに」の後に「申し上げますと」等を付け加えることで、カジュアルすぎる印象を与えないように注意しましょう。

    正しく「ちなみに」を使いこなそう

    以上です。
    単純で簡単だと思っていた「ちなみに」の使い方に様々なルールがあって驚いた人も多いのではないでしょうか。
    以上の何点かを注意して使えば、とても使いやすい便利な言葉です。
    これを機に今までの使い方が間違っていないか見直し、正しい「ちなみに」の使い方をマスターしてみて下さいね。

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