2018/12/27
新川理沙
2018/12/05 更新
お世話になっている上司や取引先の人から、退職の挨拶メールが届くことがあります。お世話になっていた人からせっかくメールをもらったので、丁寧にきちんと返信したいですよね。そこで今回の記事では、退職メールへの正しい返信方法・文例などについて徹底解説します!
退職された方から退職メールが届いた場合、マナー違反にならないためにはどのようなご挨拶の返信をすればいいのか悩んでしまう方も少なくないでしょう。
ビジネスシーンでは、あらゆる場面でマナーというものが存在しますが、退職メールの返信の仕方にもビジネスマナーがあります。
これから悩むことなく対応するためにも、退職メールのご挨拶への返信の仕方について知っておきたいポイントをチェックしておきましょう。
退職メールの返信の仕方で押さえておきたいポイントは以下の4点です。
・退職メールの返信は必須とは限らない
・退職メールはどのようなタイミングで返信するべき?
・退職メールに書いた方が良いこと
・退職メールに書かない方が良いこと
この4つのポイントをチェックして、これからご紹介する例文を参考に退職メールへの返信の仕方を実践してみましょう。
退職メールが届いた場合、まずはじめに考えてしまうことは、返信のメールでご挨拶をするべきか迷ってしまうことではないでしょうか。返信メールを送るべきか迷った時は、以下の項目をチェックしてみましょう。
退職メールの返信をした方が良い場合
・日頃からお世話になっていた方
・個人的に退職メールがきた場合
・同じ部署や同僚で仲が親しかった方
・返信メールを送りたいと思った方
同じ会社の方だけではなく他社の方の場合でも、これからも親交がある方には返信メールを送ると良いでしょう。
退職メールの返信をしなくても良い場合
・BccやCcでメールがきた場合
・これから親交がない方
退職される方は、大勢の方にメールを送っていた場合、全ての人から返信メールがきたら、かえってご迷惑をおかけすることになりかねないので、これから親交がない方には返信をしなくてもマナー違反にはなりません。
退職メールへの返信は、退職される方との今後の関係などを考えて返信を考えましょう。
退職メールの返信は、メールが送られてきた当日から遅くても3日以内に返信するように心がけましょう。
退職メールを送るのに使用したパソコンが会社のものだった場合、退職メールを送ってから数日経ってしまったら確認できないまま会社へ返却しなくてはならない場合があります。
感謝の気持ちを伝えるためにも、退職メールへの返信は、なるべく早く返信しましょう。
退職メールをいただいた日に休暇をもらっていた場合、メールを確認するまでに数日かかってしまうケースもあることでしょう。
そのような場合でも、返信すべき相手にはメールを送ると良いです。これからもご縁がある方や、交流がある方には、退職メールをすぐに確認できなかった旨を返信メールの内容に入れてご挨拶すると良いでしょう。
退職メールに書いた方が良いことは、以下の3点のポイントを押さえておきましょう。
・退職される方への感謝の気持ち
・退職することを自分が残念だとおもう気持ち
・退職される方の今後の活躍などを祈る気持ち
退職メールへの返信で、もっとも重要なのは退職される方への感謝の気持ちが伝わる誠意ある文章を送ることです。退職することに対して残念だと思う気持ちよりも感謝の気持ちが強調されるような文章にしましょう。
退職されることについて、あまりにも残念な気持ちをダラダラと書いてしまうと、退職することが間違っていたのではないかと後悔する気持ちを相手に与えてしまう場合があるので、退職することを残念だと思う感情は、ほどほどに書きましょう。
退職メールの返信を送る時に、きちんとした文章を考えるあまり返信が遅れてしまいがちですが、退職メールの返信は、真心や感謝の気持ちが大切なので、あまりかしこまらず退職される方に対して素直に感謝する気持ちを伝えることが大切です。
気持ちのこもった文章であれば、退職される方にも誠意が伝わるので心のこもった返信メールを送るように心がげましょう。
退職メールへの返信で書かない方が良いポイントは、以下の3点に注意しましょう。
・個人的なことを聞かないこと・書かないこと
・退職理由を聞かないこと・書かないこと
・転職先を聞かないこと・書かないこと
退職メールをしたパソコンが会社のものだった場合、退職する方がメールを確認できずに他の方の目に留まる場合がありますので退職される方に迷惑になるような内容は書かないように注意しましょう。
退職される方は、退職メールは大勢の方に送っている可能性が高いことを念頭においときましょう。退職のご挨拶への返信を、メールを送った全員からほしいわけではないことも考えておきましょう。
退職される理由には、さまざまな事情がありますが大まかに分けると以下の3点が一般的によくある退職理由となる場合が多いことでしょう。
・転職・退職の場合
・定年退職の場合
・結婚退職の場合
上記の3点の退職理由によって、返信の仕方やご挨拶の内容が変わってきますので、退職される理由別で、退職メールへの返信の仕方の例文をご紹介します。
また、退職される方の退職理由がわからない場合は、転職・退職される方と同じ返信の仕方で問題ありません。
退職理由は関係なく、すべての退職メールへの返信で共通することがあります。それは返信メールの本文の冒頭部分の書き方です。
本文のはじめは、相手の方のお名前とあなたのお名前を書きますが、いつもの社内メールのように、「お疲れ様です。」や「いつもお世話になっております。」などビジネスの基本のご挨拶から書き始めましょう。
あなたの名前を書く場合には、大きな会社である場合は、「〇〇部」など所属する部署と一緒にあなたのお名前を書くと、より親切です。社外の方への返信メールの場合は、会社名から丁寧に書くことをおすすめします。
件名:退職のご連絡ありがとうございます
~~~~~~~~
本文:
〇〇さん
お疲れ様です。事務部の△△です。
お忙しいところ、退職される旨のご挨拶をしていただき、誠にありがとうございます。
〇〇さんとは私が新卒入社してから同じ部署でご一緒させていただき、
今日まで困難を乗り越えながらも楽しく勤めてくることが出来ました。
まだまだ同じ部署で働けることを楽しみにしておりましたので、転職をされると聞き、非常に残念に想っております。
新しい環境での〇〇さんの素晴らしいご健勝とご活躍をお祈り申し上げます。
ご多忙の折りではございますが、体調を崩されませぬようご自愛ください。
今までお世話になりました。ありがとうございました。
~~~~~~~~
[署名]
~~~~~~~~
転職・退職される方への返信メールでは、はじめに退職メールを送っていただいたことに対してお礼のことばを書きましょう。
次に、これまで仕事でお世話になったことに対しての感謝の気持ちを述べ、退職されることについて寂しいと思う気持ちを添えましょう。
最後に、転職された先での活躍を激励することばを書き、感謝の気持ちで締めくくると良いでしょう。
退職メールの返信での件名は、今回ご紹介した文例では、「件名:退職のご連絡ありがとうございます」というように件名を変更していますが、基本的には「Re:」のままで使用しても問題はありません。
数あるメールの中から見落としすることがないように、件名はそのままにしておくか、退職メールへの返信であることが明確にわかるようにすることが親切と言えるでしょう。
おそらくたくさんの退職メールを送っていて、返信メールもたくさんある中で、大切なメールを確認するのには時間がかかってしまいます。間違っても「お疲れさまでした」などという件名にしないように気を付けましょう。
件名:Re:退職のご報告/〇〇〇 〇〇
~~~~~~~~~
本文:〇〇さん
いつもお世話になっております。営業部の△△です。
ご多忙の中、退職される旨のご挨拶を頂きまして、誠にありがとうございます。
〇〇さんには新入社員の頃から今日まで、たくさんのご指導をいただきまして感謝しております。
私が仕事で悩んでいた時には、いつも優しく相談にのっていただいたり、時には励ましてくださいました。今日まで勤めてくることができたのは〇〇さんのおかげだと思っております。
〇〇さんが退職されることは、以前から伺っておりましたが、本当にその日が来てしまったことが残念でなりません。
長期に渡りお勤めお疲れさまでした。今後のご健康と充実したセカンドライフをどうか楽しんでお過ごしください。
くれぐれもお身体には十分にお気をつけてください。
今まで本当にありがとうございました。
~~~~~~~~
署名
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定年退職される方への返信メールの場合も、転職・退職される方へのメールと同じで、はじめは退職メールをいただいたことへの感謝の気持ちを述べましょう。
次に、これまで退職される方へお世話になったお礼を書きますが、この時にできるだけ細かい思い出を書くと良いでしょう。
定年退職される方は、会社に対して自分がなにかを残せたのかが明確に記されると喜ばれます。「あの時に、あなたがいてくれたおかげで助かりました。」といった内容を書かれることをおすすめします。
次に、定年退職されてから第二の人生を歩まれることに対してのお祝いのことばや激励のことばを述べましょう。
最後に、長期に渡り会社に勤めあげてきたことへのお祝いのことばとともに、感謝の気持ちを送りましょう。
件名:Re:退職のご報告/〇〇〇 〇〇
~~~~~~~~~
本文:〇〇さん
お疲れ様です。販売部の△△です。
ご多用のところ、退職のご挨拶をして頂きまして、誠にありがとうございました。
退職されるお話を伺った時は、大変驚きました。
〇〇さんには、公私ともにお世話になり、とても感謝しております。
私が仕事で悩んでいる時は、いつも食事に誘って頂いたり、優しくアドバイスをして頂きまして、ありがとうございました。
〇〇さんのおかげで、今日まで挫けず前向きに勤めてくることができました。
〇〇さんが退職されるお話は、以前から伺っておりましたが、いざその日が来ると寂しさと不安な気持ちが込み上げてきます。
暇ができたら、また呑みに行きましょう。
退職後もお体にお気をつけて、お元気にお過ごしください。
ご結婚おめでとうございます。今後の〇〇さんの幸せな家庭生活を願っております。
~~~~~~~~
署名
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結婚退職される方の場合、返信するべき相手ならば親交が深い関係にあることでしょう。その場合でも、メールの冒頭は通常どおりのご挨拶ではじめましょう。
退職メールをいただいたことに対しての感謝のことばを述べたあとは、これまで会社で退職される方との接点や思い出などを感謝の気持ちとともに書きましょう。
親交のある方の場合ですと、退職メールをいただく前にから口頭で退職についてのお話を伺っている場合が多いですが、その時の感情と、いざ退職になってからの心境などを述べるのも良いでしょう。
退職メールへの基本の返信の仕方をひととおり書いたら、今後ともお付き合いをしていくための文章をラフなことばで添えると心が温まる文章になり、グッと良くなります。
最後に、ご結婚されることへのお祝いのことばとともに、今後の幸せを願うメッセージを添えて締めくくりましょう。
ご結婚だけではなく、ご出産のために退職される方への返信でも最後の締めくくりでは、ご出産に対してのお祝いのことばを添えると退職される方に喜ばれる返信メールになるでしょう。
件名:Re:退職のご報告/〇〇〇 〇〇
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本文:〇〇さん
いつもお世話になっております。営業部の△△です。
お忙しいところ、退職のご挨拶をいただき、誠にありがとうございます。
〇〇さんにはこれまで同じプロジェクトチームで何度もお力添えをいただきまして大変感謝しております。
たいへんなチームでしたが、こうして乗り越えてこられたのは〇〇さんのおかげだと思っております。私が仕事で息詰まってしまった時は、〇〇さんとプロジェクトを達成したあの時の喜びを思いだし、今も励みになっております。
〇〇さんと、また同じチームでご一緒できることを期待しておりましたが、退職されるお話を聞いて非常に残念な気持ちでいっぱいです。
今後のご活躍と更なる飛躍を願っております。
くれぐれもお身体にはお気を付けください。ありがとうございました。
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署名
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退職メールへの返信の仕方のマナーはいかがでしたでしょうか。これまで退職といえば、社内でご挨拶をしたり、社外であれば顔を合わせてのご挨拶をすることも多かったのですが、近年では、メールで退職のご挨拶をすることが定番となってきました。
そのため、退職のご挨拶もこれまでよりも少しだけマナーが緩くなり、全ての退職される方へご挨拶を個人的にやらなくても良くなりました。
退職メールは、今後親交のある方に対して、これまでの感謝や労いのことばを伝えるビジネスツールなので、正しい書き方を覚えて、あなたの感謝の気持ちを伝えられるように、心のこもった返信メールを送りましょう。
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