2018/12/27
新川理沙
2018/11/22 更新
人間観察が趣味だと言う人に会ったことがありますか。一体、どんな心理で人間観察を趣味にしているのでしょう。実は仕事などで役に立つ人間観察は、以外とマイナスなイメージが大きいです。今回は、人間観察を趣味にする人の心理や仕事で使える人間観察のコツなどを伝授します!
もちろん他人のことをじっくり観察することですよね。ただボーっと見ているということも多いと思いますが、観察することで何かを感じ、考えながら見ていることも多いと思います。その中で大きく分けると「あの人は嘘をつくときに必ず目を合わさないよね」など相手の粗探しをするようなネガティブな人間観察と、逆に「困っている人がいたら必ず声をかけているのを見るな」という相手の良いところを見つけるようなポジティブな人間観察の二つに分けることができます。
ネガティブな人間観察でもポジティブな人間観察でも、その「人間観察」をしてどうなるのか、何のために「人間観察」をしているのか、など様々な意図があることを理解する必要があります。その意図は「自分にとっては考えられない行動をしているのが見ていておもしろい」や「あの人と仲良くなりたいので観察してみよう」などそれぞれの意図があるのでその人がどう考えているのかを考える必要があります。
そもそも観察力とは事物の実態を知るためによく見ることという「観察」に「力」がついたものです。よく似た言葉で「洞察力」という言葉もありますが、洞察は物事を深く鋭く観察する能力とあります。よく似ていますが観察力は目に見える物事を把握することで、洞察力は目に見えない範囲まで見抜く力なので少し意味が違います。
そして人間観察をするのに必要なのは人を見る力、つまり「観察力」が必要になってくるのです。
これはポジティブな人間観察をする人の心理に多いと思いますが、純粋にその人のことを理解したいと思ったときに人間観察をします。何も相手のことを観察せず質問ばかりするよりも、どういう行動をするか、何を考えているかを観察し相手の心理を理解することができれば、仲良くなれて今後の関係も良くなるというものです。
先ほど言ったネガティブな人間観察をする人に多いのがこのタイプです。その人の中身を見ようとせずバカにするために人間観察をしています。もし友人が「人間観察が趣味です」と言うのを「嫌だな」と思う人は、その友人が赤の他人のことを観察しネガティブな発言ばかりするからではないでしょうか。
ネガティブなことばかり言う人は自分では観察力が優れているという心理があり、周りのことはよく見えているつもりでも自分のことは正しく見えていない人でしょう。
仕事の就職試験などで「趣味は人間観察です」と言ってしまう人は「自分には観察力があります!」というアピールになっていると思っている心理があります。自分では他人よりも優れていると思い込んでいる傾向がありますが、実際他人から見ると、やはり自分のことは上手く見えておらず、勘違いや痛いと思われている人が多いようです。
誰でも孤独だなと思う瞬間はあると思います。その時に人間観察をすることで「自分は一人ではない」と自己暗示のように寂しさを紛らわし信じ込む心理もあります。
他人の噂話や悪口が大好きな人もよく人間観察をしています。観察をすることで相手の粗探しをして、自分の方が上だと信じ込むタイプが多いようです。実際は自分に劣等感がありその話をすることで自分に注目してもらいたいという心理もあります。
ただ同じような話題が好きな人と話すときはいいですが、やはりネガティブな話題を聞かされている側はいい印象を持たれないことの方が多いです。
実際はそこまで本気ではないけど「趣味は?」と聞かれ「答えなくては!」という使命感から「人間観察が趣味です」と答えている心理の人も多いようです。人間観察が趣味と言ってもあまり深く聞かれることもないし、なんとなく言ってしまったということもあります。
人の外見にはその人の心理がそのまま表れます。例えば姿勢や歩き方が堂々としている人は自信家であるといえます。服装からは清潔感が読み取れます。例えばスーツを着ていた場合、仕事なのか就職面接があったかなど想像ができます。相手の心理や状況をぱっと見で表すのが外見なので、人間観察が趣味という人はまず第一印象である外見からチェックを欠かしません。
人の感情が出やすいのが顔の表情です。喜怒哀楽以外にも困った表情や作り笑いなどいろいろな感情がありますが、その変化が一番わかりやすく出るのが顔です。表情を読み取るコツがわかれば相手の心理も読みやすくなります。
特に「目は口程に物を言う」ということわざがあるくらい目には人の心理が表れます。興味のない話の時には視線を合わせていなかったり、緊張や焦りがある場合には目がキョロキョロしてしまったりします。無意識のうちに目の動きに表れるので、観察すれば相手の心理がわかります。
人間観察が趣味という人は相手の行動もよく見ています。例えば机を指でトントンしていたり、足をゆすったりしている人はイライラしていることがわかります。自分の顔や髪の毛をよく触っているときには、不安や緊張を紛らわせるためだとわかります。このように何気ない行動にもその人の心理が表れるので観察することで読み取ることができます。
会話への食いつき具合でも相手の心理を読み取ることができます。興味のあることには食いついてくるし声のトーンも上がります。逆に興味のない話では食いつきもあまりなく、声のトーンも変わらないのでわかります。
そしてその興味のあることがわかることでまた更に深い会話が成り立ち、相手のことがよく理解できます。
人間観察が趣味という人は相手の心理もよく理解しているので、仕事仲間やお客さんとのコミュニケーションも上手くとれるということになります。言葉でなくても表情や仕草を見て気を付けなければいけないことに敏感に気付くので、相応の反応がとれるということから職場内でもいい雰囲気を保つことができます。
普段から人間観察をする人は周りのことがよく見えているので、次に何をしたらいいか、何が必要かということがわかるようになります。仕事では今、目の前にある仕事をこなすだけではなく、次にやらなければいけない仕事のことまで考える必要があります。
つまり先が読めるということは仕事をする上で大事なことであり、人間観察が役に立つとも言えます。
実は人間観察はイラっとされやすい趣味ランキング1位なのです。ということはマイナスのイメージが思い浮かぶ人が多いということになります。趣味を聞かれたときに、あえて口に出して言う人は少数であるとわかります。
前の文で述べたようにマイナスのイメージが強い中、あえて公言してしまう人は、他人に不快感を与えていることに気づいていません。人間観察が趣味と言われた側も「自分も観察されているのではないか」と気持ち悪く思ったり、バカにされているのを見て上から目線だと感じたりすることもあります。
では「人間観察が趣味」と答えることにメリットはないのかというと、もちろん悪いことだけではなく良いこともあります。例えばカウンセラーの仕事では人間観察をし、人の行動や表情、心理などを見る必要があります。仕事上で最大限生かせる趣味なので公言していても周りも納得できるはずです。
カウンセラーの仕事に限らず、お客さんと直接関わる接客業や、世間のニーズに合わせなければいけない商品開発など人間観察力を必要とする仕事もあるので「人間観察が趣味」と公言することが一概にダメというわけではありません。
やはりイラっとされやすい趣味ランキング1位になってしまうことから、良いイメージはあまりないようです。そして「趣味だ」と公言する人ほど「本当に観察力があるのか?」と疑問を抱かれている人も少なからずいます。観察力があるアピールをしているけれど相手が不快感を持っているという心理を読めていないという所からもう観察力がない、勘違いであるという意見もあります。
特に人間観察をしてネガティブなことばかり言う人には、不信感や不快感が募り「傲慢だ」と感じ、近づきたくないとまで思われてしまいます。
相手の心理を考えず自分、自分してしまう心理が働いてしまう人には「人間観察が趣味です」とアピールをしてもネガティブな印象がついてしまうようです。
もちろんネガティブな意見だけではなくポジティブな意見もあります。みんながみんな粗探しをしているわけではなく、他人の良い所を見つけて真似をすることでプラスの印象になることもあります。そしてよく観察しているので相手の心理がわかることから「気配り上手」と思われます。
また表情や空気を読み取ることができるのでコミュニケーションが上手くとれるという意見もあります。大人数だと特にその能力が目立ち、その人がいると場が明るくなるなど感じ魅力的であると思われます。特に仕事場ではピリッとした空気がある中、その空気を変に壊さず違う雰囲気に変えることができるため重宝されます。
要領がいい人は空気を読むことができたり、コミュニケーションをとることが上手な傾向があります。つまり普段から人間観察のコツがわかっていて周りのことがよく見えている人は、人間観察が得意であり要領がいいと言えます。
態度や表情、言葉に出ていなくても敏感に感じ取れる人は本当に人間観察が得意であるということが言えます。他人よりも中身をしっかり観察できている「洞察力」が優れている人は五感が鋭く相手が何を求めているのか理解できている人と言えます。
次に何を求められているのか、何をしたらいいのかをすぐに感じ取れたり、相手が何を言いたいのか理解するのが速い人は頭の回転が速い人です。集中力が高い人が多く人間観察でよく人を見ているので、新しい場所や人などに会っても素早く順応できる能力を持っています。
いろいろなことを知っている人は、それだけ知りたい欲も強いことになります。知りたいと思う好奇心から多くのことを調べ、自分の知識量を増やしていきます。なので人間観察を趣味としている人も多く、その情報を自分の知識として吸収できることから観察力も高く得意であるといえます。
まずはすぐにコツをつかもうとせず、いつもより人を見てみるやり方です。普段はスマホを触っている時間を人を観察する時間にします。ガッツリ見てしまうと相手に見られていることを感じ取られてしまうこともあるので、無理をせず何気なく見ることです。
そして何をしているのか、何を考えているのか想像してみるだけでだんだんやり方がわかり、コツがつかめてきます。
場所は多くの人がいる電車やカフェ、ショッピングセンターなどで人間観察をするやり方は、人が多いことから目立つことがなく初心者向きであるといえます。観察の対象になる人が多くいるので1人ではなく、いろいろな人を見ることがコツです。様々な人を観察することで特徴がわかりやすく比較もできます。
カフェや人通りの多い待ち合わせ場所などで話をしている人たちを見て、その会話内容を勝手に想像してみるやり方もあります。表情や行動を読み取り、楽しそうな話なのか、仕事の話なのかなどを考えるのがコツです。残念ながら答えはわからないことが多いやり方ですが自分の中で完結するのでおもしろいやり方でもあります。
今の時代で欠かすことのできないSNSを活用するやり方があります。スマホを使えば今、目の前にいない人のことも観察することが可能です。何をしていたのか、どこへ行ったのか、どんな趣味があるのかなど、多くの情報を手に入れることができます。
SNSを活用するやり方は直接人と対面しているわけではないので、相手が見られていると感じて不快になることがありません。ただその情報を本人に言い過ぎてしまうと気持ち悪く思われることもあるので注意しなければならないのがコツです。
人間観察が得意であり、必要である職業の人、例えば営業職や教師、先ほども言ったカウンセラーといった人間観察のコツをつかめている仕事に就いている人を観察するやり方もあります。観察力が優れている人はどこを見ているのかなど人間観察をする上で心理がわかるコツが掴めるはずです。また仕事としていなくても人間観察が趣味である人が近くにいた場合、その人を観察することで、何かわかることがあるはずです。
今までのやり方やコツとしては行動を見ることを多く紹介しましたが、実際に会話をしてその中からコツをつかむやり方もあります。相手が会話をしながらどう思っているか、何を考えているのかなどを読み取るのがコツです。
人間観察をしようと注意しすぎて相手との会話が上の空になってしまうと逆に読み取られてしまうので上級者向けの方法と言えます。
さりげなく周囲のことに気を配れる人はいい印象を得ます。例えば少しテーブルが汚れていた場合などに、サッと拭くなどすれば「気付ける人だな」と思われ気配りができると思われます。普段から人間観察をし、観察力があれば気配り上手であると思われ、魅力的だという印象がつくでしょう。
人間観察を趣味とする人はコミュニケーション能力が高いですが、やはり「一緒にいて楽しい」と思われる人は人脈が広く、多くの人と交流が上手くできるということになります。コミュニケーションがよくとれ、人脈が広いということは恋愛にも繋がってきます。
人間観察が得意な人のところで五感が鋭いといいましたが、観察力がある人は人の行動や心理だけでなく周りの空気の変化などに気づき、相応の対応をとることができます。相手が言葉にしなくてもその人の心理を的確に読み取ることで、ストレスが少なく良い関係を保つことができます。
最初に人間観察を趣味と言う人はマイナスのイメージが強いと言いましたが、人間観察をすることによって良いこともたくさんあることがわかりました。
仕事でもプライベートでもコミュニケーションが上手に取れることで人間関係が円滑になります。また、気配り上手であったり知識が豊富であると一緒にいたいと思われるようになります。恋愛へつながることもわかりました。
しかし、「人間観察が趣味です」と公言しながらも自分のことは全く見えておらず、ネガティブな発言ばかりをして相手を不快にさせてしまったり、自分はできる人!と勘違いしてしまうと相手から距離を置かれてしまうことになります。なので相手からできる人と思われることがコツです。
人間観察をすることには何も特別なことは必要ありませんが、仕事や恋愛でも役に立つことがわかりました。やり方やコツも紹介させていただいたので人間観察をしてみてはいかがでしょうか?ただ完璧になろうとして無理をしてしまうと自分が疲れてきてしまうので、無理をせず少しずつ慣れていきましょう。
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