2018/12/27
新川理沙
2018/11/10 更新
世の中には右手でも左手でも箸を使うことができたり、文字を書くことができたりする「両利き」の人が存在します。そんな「天才」と呼ばれたりもする両利きですが、本記事では両利きの人の脳の特徴は何なのかや両利きになる方法をご紹介します!
まだ利き手の事なんて知らなかった子供時代。学校の授業を受けている時に、鉛筆を左手に持って字を書いている子がいてびっくりしたことありませんか?左利きは一学年に1~2人いるかいないか程度です。日本人のほとんどは右利きで、中には左利きに生まれながらも右利きに矯正されたという話も聞きますよね。
そんな右手社会な中、出会う可能性はとても少ないですが『両利き』の人もいるのです。かの有名なレオナルド・ダヴィンチも両利きでした。ダヴィンチは芸術や数学、建築などの各方面で輝かしい功績を残しています。両利きの人がいたら、もしかしたら彼のように数多の可能性を持った天才かもしれません。また、訓練することで大人でも両利きになることが出来ます。今回は両利きの特徴やメリット・デメリットなどについて調べてみました!
日本人の人口は約1億2500万人強で、その内の約89%が右利き、約10%が左利きとされています。その中にごく少数ですが約1%ほど両利きの人たちがいます。やはりとても少ないですね、100人に1人が両利きという計算になります。しかし海外に目を向けてみると両利きがとても多い国があるのです!
アメリカとイタリアの両利きの割合が、人口の約30%も占めています。むしろ左利きのほうが少なく、アメリカでは約2%でイタリアでは6%程度とのこと。これは生まれながらにして左利きだった子供を、日常生活の不便を恐れ親が矯正したことにり両利きになった事が一つの原因です。もちろん矯正された両利きの人だけでなく、生まれながらにして両利きの人もいます。
今では利き手を矯正すると、幼少期の脳の発達に影響を及ぼす可能性があるという事で、そのままお子さんを育てている親御さんも多くなりました。しかし昔では幼少時に左利きだった子供を、大人になったときに不便だからと右利きに矯正された人も多くいます。しかし生まれ持った利き手を、根本から変えることは難しいです。箸は右手、ボールを投げるのは左手と、気づいたら両利きになっていたという人もいます。
右利きの人は左脳、左利きの人は右脳を使って利き手を動かします。つまり両利きの人は両方の脳を使って利き手を動かしている事になります。脳は使うと活性化され、おのずと数学などの計算が得意になっていることも両利きの人の特徴です。
両利きだったことで有名なのはレオナルド・ダヴィンチです。彼の作品はモナリザや最後の晩餐など、世界中で知らない人がいないほど影響を与えています。両利きの人は普通の人とは違う美的センスを持っていることが特徴で、芸術肌の個性的な人が多いようです。しかしダビンチは各方面への興味が旺盛すぎて、新しいものを始めたと思ったら、すぐに違うものへ興味を持ちだす飽き性だったといいます。
右脳と左脳を同時に使う事のできる両利きは、脳の発達の仕方が普通の人とは違うのでしょう。それが人とは違う美的センスを生み出しているのかもしれません。ダヴィンチも両利きですので、両利きの人は彼の要素を特徴として持ち合わせている可能性があります。
大人になって両利きになるために訓練する人がいます。その理由として『便利だから』という理由も多いでしょう。右手が何かあって使えなくなった場合、左手が使えたらとても便利ですよね。また脳トレを兼ねて利き手じゃない手を使っている内に、両利きになった場合もあります。
利き手とは違う手で箸を持つと、普段通りの動きが出来ず、脳がとても活性化されていきます。通常ではあまり使われていない脳部分が鍛えられるので、脳が活性化されます。その考えから、大人になって両利きに矯正した人は合理主義な性格の人が多い特徴があります。
両利きの人の脳の特徴として、左右の脳を同時に使えることが出来るという事。脳は使う事によって、発達し活性化していきます。右利きの人がボールペンで字を書いている際、左脳をずっと使っていることになります。左利きの人も同様に、右脳を使って文字を書いたりスプーンを使ったりします。
例えばピアノを弾いている人は、両利きの人が多いでしょう。右手で旋律を引き、左手で伴奏をする。しかも楽譜を脳で理解し、それを指に反映させる動作を何度も繰り返すので脳のトレーングにもなります。ピアノを弾いている時の脳の動きはとても活発で、複雑な指先の動きは両利きならではの特徴です。
右利きの人が右手を怪我したら、日常生活にとても支障が出ます。文字を書くのも、ご飯を食べるのも、服を着るだけでも一苦労。しかも怪我の完治が何か月も先だったら、本当に困りますよね。最初のうちは誰かにサポートしてもらっても、それが続くとなんとも申し訳ない気持ちになってしまいます。
両利きの人はその点に置いてとてもメリットがあります。例えば、絶対に外すことのできない試験の時に、利き手が使えなかったらせっかくの努力も無駄になってしまいますよね。両利きの人は怪我をしている逆の手でも書けるので、そんなピンチを回避できます。
女性の指先を美しく彩ってくれるネイル。ストーンやラメ、チェックや水玉などさまざまな種類があります。もちろんネイルサロンでプロに仕上げてもらう人もいますが、大半は自分でセルフネイルという女性も多いでしょう。カラーも数百という種類があり、ネイル一つで女性の指先はとても華やかに見えます。
右利きの人が左の爪をネイルする分には問題ないのですが、左手で右の爪を塗るときにとても不便に感じますよね。利き手ではない手でネイルを塗ると、指先がプルプル震え綺麗にネイルアートを施すのは難しいです。その点、両利きの人は利き手が関係ないので、左右問題なくネイルをすることが出来ます。ネイルをする上でも両利きのメリットになります。
両利きですと音楽を始める面でとてもメリットがあります。右利きの人は、初めてピアノを弾くときに左手の伴奏をとても難しく感じます。普段しない繊細な動きをするのに必要な、手の筋肉が発達していないのも原因の一つです。両利きの人は両手を満遍なく使うことが出来るので、楽器にも慣れやすいです。
またヴァイオリンなどの弦楽器を引く上でもメリットがあります。エレキギターなどは左利き用の楽器がありますが、ヴァイオリンなどのクラシック弦楽器にはありません。ヴァイオリンは左手で弦を抑え、右手で弓を引くことで音が出ます。両利きの人は左右の手で複雑な細かい動きをすることが出来るので、音楽を始める時にとても有利です。
左利きの人ははさみやカッターなど使う時に、とても不便を感じることでしょう。文具店に売っているものはほとんど右利き用のもので、左利き用のものは売り場の端っこにしかない・・・なんてことよくあります。右利きの人が左手でハサミを使うと力が入らず紙が切れないように、左利きの人も左利き用のハサミでないとうまく切れないのです。
そんな中、両利きの人はとてもメリットがあります。なぜなら、両利きの人は左右関係なく道具を使うことが出来るからです。わざわざ利き手に合わせた道具を選ばなくていいので、災害時に物資が足りない時など、とても役立ちます。
自分で訓練して両利きになる事ができますが、生まれながらにして両利きの人も少なからずいます。その人たちは生まれながらの特徴として、ADHD(注意欠陥多動性障害)という障害のリスクが高くなります。ADHDとは集中力がない、落ち着きがない、何かを待つことが出来ないなど発達障害の事です。両利きの人たちは右利きの人よりも、ADHDとして生まれる確率が高いのが特徴です。
生きていく上で、集団行動はとても大切です。小学校に入学し、周りのみんなが真面目に授業を受けているのにもかかわらず、ADHDの子は落ち着いて座っていることが難しいのが特徴です。また、好きなことや興味のある事ばかりに目が行き、本来やるべき事から反れてしまったり。先天性の両利きの人たちは、こういったリスクを抱える可能性があります。
両利きの人は左右盲になりやすく、周りからは理解されないことも多いことも特徴です。左右盲とは「右を向いて」といわれ左を向き、「左を向いて」と言ったら右を向いてしまうこと。瞬間的に右と左を判断することが出来ず、またとても時間がかかってしまうことが特徴です。
また左右盲は利き手を矯正されてからなった、という人が多いのも特徴です。左利きの人が右利きに矯正され、その過程で両利きになったとしましょう。本来の利き手の感覚が邪魔をしてしまい、「右」と言われたら、「左手」を挙げてしまいます。これが左右盲の特徴で、深刻なケースになると日常生活に支障をきたすことにもなります。
まずは利き手とは逆の手を使うことに慣れるのが重要です。日々の習慣に取り入れることによって、両利きになることが出来ます。まずは普段やっていることから、利き手と逆の手を積極に使っていきましょう。右利きの人でしたら、まず歯ブラシを左手に持ちましょう。
そしていつも通りに磨いていくだけですが、やはりいつもとは勝手が違いますよね。利き手でやるより何倍も時間がかかる事でしょう。磨き残しは虫歯や歯周病の原因になりますので、念入りに磨いてください。こうやって逆の手を使う習慣をつけ、少しずつ両利きになるためにトレーニングしていきます。
字を逆の手で書けるようになるには、訓練が必要になってきます。ここで挫折してしまう人が多いかと思いますが、両利きになるために無理のない程度にチャレンジしましょう。まずは簡単な数字から書くことをお勧めします。初めから難しい漢字をやると、脳が混乱してしまい長続きしない傾向があります。
字は書けば書くほど上達します、数字が終わったら次はひらがなを書けるようになりましょう。利き手とは勝手が違い、どこかぎこちない字になりますよね。最初は中々上達しませんが、コツを掴むと一気に綺麗に書くことが出来ます。ひらがなが終わったら、文章を清書するなどして漢字なども取り入れてみましょう。普段やらない動作をすると脳が発達し、活性化されるので脳トレの面でもお勧めです。
字を書けるようになったら、次は箸を使ってご飯を食べる事が出来るようにしましょう。右利きの人は左手に箸を持ち替えてみてください。箸の握り方には注意しましょう、最初に変な癖がついてしまうと後から治すのはとても大変です。
利き手の時には気づきもしなかった不便さを感じることになるでしょう。崩れやすい豆腐や、小さな枝豆など一粒掴むだけでも一苦労。でもめんどくさくなって箸を指して食べるなんてもっての外。もちろんマナー的にNGですので、両利きになるために頑張って食べきりましょう。
箸を問題なく使いこなせるようになったら、次はスポーツに取り入れてみましょう。テニスなどのラケットを使う競技があります、普段右利きの人は一度左手に持ち替えて打ってみましょう。ボールに体重が乗らず、なんとも弱弱しい打球になってしまいます。身体のバネを使って相手のコートにボールを返すテニスは、利き手とは逆の手を使って打つのはとても難しいです。
最初は試合などで使わず、壁打ちなどで慣れるようにしましょう。利き手と逆の手で打てるように普段から練習しておけば、試合中に利き手を負傷しても逆の手が使えます。テニスは利き手と逆の手で打てる選手が比較的に多いことが特徴です。スポーツ選手は身体の故障が一番の不安で、もしもの時に備えてちゃんと打てるように訓練しているのでしょう。
ここまで両利きの人の性格、脳の特徴、メリット・デメリットなどを調べてみました。両利きの人は左右の脳を満遍なく使うことが出来るので、人とは違う個性的な一面を持っています。計算などの数学が得意だったり、芸術面でも多彩な才能を見せるのも特徴です。もちろん右利きの人、左利きの人で両利きになりたい!と思っている人は、いつでもトレーニングを始めることが出来ます。
両利きのトレーニングをする上で、日常の動作を訓練として取り入れることが重要です。最初は普段しない動作に戸惑う人も多いですが、努力を重ねれば両利きになれます。両利きになると、怪我をしたときに便利だったり、いざというときに役に立ちます。また普段使わない手を鍛えることによって脳にもいい刺激になります。いきなり難しい動作から始めず、自分が出来る範囲でチャレンジしてみましょう!
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